世界20カ国で導入された教育メソッド「ほめ育」の開発者として知られ、著書は今年で36冊目に達する原邦雄さん。NHK「あさイチ」をはじめ数多くのメディアに出演し、クライアントは700社を超えます。そんな原さんが感動ムービー®を制作したのはなぜなのか。完成したムービーをどう活用し、何を感じたのか。率直な言葉でお話しいただきました。
目次
「1回もメモを取らずに」——インタビューの第一印象
感動ムービー®の制作は、約1時間のヒアリングから始まります。原さんはそのセッションを振り返り、こう言いました。
「普通メモを取って、聞き直したり繰り返したりするじゃないですか。1回もメモを取らずに。それでその後ダイジェストで口頭で。あれだけで何か価値があったなと思って」
自身も膨大なインタビューを受け続けてきた原さんにとって、ノーメモで人生を鮮明にストーリー化していくプロセスは、これまでになかった体験だったといいます。
「今まで受けてきたインタビューで一番」——セッション終了直後にそう言い切るほどの確信は、毎日1万文字のアウトプットを続けるライターとして、言葉の世界に精通しているからこそ生まれた評価でした。
弊社では、1,300人を超える経営者のストーリーを聞き続ける中で、「人生は断片ではなく、一瞬の連続がつながっている」という感覚を積み重ねてきました。ヒアリングを通じて見えてくるのは、過去と現在と未来が一本の線でつながる瞬間です。その線を見つけることが、感動ムービー®の出発点になっています。
制作過程で見えた「チームのプロ意識」
ヒアリングの後、シナリオ執筆に移ります。原さんは途中、担当ライターへの不安を正直に打ち明けたといいます。
「いとすけさんが全部やってくれるのかなと思いきや、違う方に行くじゃないですか。ちょっとなんか大丈夫かなと思っちゃったわけですよ」
しかし、その不安は往復を重ねるたびに消えていきました。
「何回か往復しているとものすごくいい文章が出てきて。いとすけさんが言ってることこれかと。ライターの方に対してちょっと生意気で必要なこと言いましたねとか言って。いやいやそんなことない、いいものを作りたかったら普通ですよって言ってくださって」
制作チームは原さんの意見を受け止めつつ、時には押し返す場面もありました。その”プロとしての対等なやり取り”が信頼につながったと振り返ります。
「こっちの方がいいんじゃないですかとか言ったら、いやこっちの方がいいと思いますとか逆に言ってくれて。押し返してくれるのが心地よかったです」
完成後は「流れ作業なんだけど、芸術が動いているような感じ」という言葉が出てきました。インタビュー、ライティング、絵コンテ、声の収録——各ステップに異なるプロが関わり、それぞれが真剣勝負で仕上げた成果だと感じてもらえたようです。
ホワイトボードタッチを選んだ理由
完成した10分50秒のムービーは、ホワイトボード風の手描きアニメーションで表現されています。AIイラストや洗練されたモーショングラフィックを選ばなかったのには、明確な理由がありました。
「アナログ感を残したかったし、手作り感も残したかった。ほめ育って結構AIも活用するんですけど、感性と感情とかウェットな部分が多いんで、だから手書きの方がいいかなと思いました」
教育メソッドとしての「ほめ育」が扱うのは、数値化しにくい人の感情や関係性です。その本質を伝えるには、手の温もりが感じられる表現が一番だという判断でした。
「10分を費やしてもらうだけで、次の会話が変わる」
完成したムービーは、現在どのように活用されているのでしょうか。
「セミナーの時に流したり、はじめましての方にいろいろ展開するときに、まずはこの10分の映像を見てくださいと。自己紹介とか話の話題とか、この中でクライアントとかに貢献できることとか、この中で何か一緒に組めることないですかって言えた」
人物紹介や書籍、テレビ出演歴をひとつひとつ説明するのには1〜2時間かかることもあります。それが10分に凝縮されただけでなく、動画を見た相手の態度に明らかな変化が生まれることを実感しているといいます。
「動画を見てもらうと相手の態度がガラッと変わる。鳥肌がガラッと変わるんですよね。やっぱり本当にストーリーの力ってすごくすごくて」
弊社がこれまで174本の経営者ストーリーを形にしてきた中で、この「態度の変化」はほぼ例外なく報告される現象です。人は説明で動くより、ストーリーで動く——そのことを、数字が示しています。当社の調査では、動画は文字の約5,000倍の情報量を届けられることがわかっています。
今後は日本語版に続き、英語やフランス語への展開も視野に入れているとのことです。
まだムービーを作っていない経営者へのメッセージ
ムービー制作を経験した立場から、原さんは経営者に向けてこう話してくれました。
「まず経営者は作った方がいいと思いますね。自分の会社のあり方とか歴史の一本、採用に向けた一本、そして毎年のビジョンを一本。事業計画の発表会に流せば、リモート参加のスタッフにも、ステークホルダーやご家族にも会社の方針が届く」
特に印象的だったのは、ご家族への言及でした。
「お子さんでも何かアニメとかああいう手書きだったら、パパの会社、ママの会社こんな感じなんだってのがわかると思うんですよね。そしたらステークホルダー、家族で、みんなが何か一致団結っていうか目的の共有、目標の共有になるんじゃないかなと思って」
経営者の想いを映像にすることが、社内外の全員に伝わる”共通言語”になる——その可能性を、原さんは自身の体験から確信を持って語ってくれました。
皿洗いから世界へ——ほめ育誕生の原点
原さんの言葉の重みは、経歴と切り離せません。コンサルタントとして活躍した後、28歳でラーメン店の洗い場に入り4年間の住み込み生活を送りました。月5,000円で過ごした時期もあり、1年間で640杯のラーメンを食べながら、1日1,500人が来る繁盛店で働き続けました。
「10歳以上年下のアルバイトに見下される。悔しくてたまらなかったが、ひたすら続けるしかなかった」——感動ムービーの冒頭に登場するこの一節は、原さんの現在の哲学の出発点です。
「上司から、経営者からの褒め言葉が心に染みて1年間頑張れる。自分の感情とかそういったことがもう分かりましたから」
その体験が、ほめ育の土台になりました。現場の泥臭さと人間関係の機微を全身で感じてきたからこそ、「悪口はエネルギーを下げる猛毒だ」「お互い称え合い、尊敬し合う関係が組織を強くする」という言葉に、説得力が宿ります。
今は40名のほめ育コンサルタントと共に、岡山の800名規模の介護事業所では離職がほぼゼロになり、募集をストップした事例も生まれています。スタッフの月額賃金が5万円上昇し、紹介だけで採用が続くという好循環は、ほめ育が現場を変える力を持つことの証明でしょう。
インドの大学での教授就任も視野に入れ、世界への発信を続ける原さんが大切にしているメッセージがあります。
「私たちは褒められるために生まれてきて、褒め合うために存在する」
その言葉を、弊社の感動ムービー®が届けるお手伝いができたことを、誇りに思っています。
プロフィール 原 邦雄(はら くにお)様(50代・経営者) ほめ育グループ代表。「ほめ育」教育メソッドを開発し、国内700社・世界20カ国に展開。著書36冊、NHK「あさイチ」ほか多数のメディアに出演。感動ムービー®ご利用。



























コメント