採用ブランディングとは|中小企業が選ばれる会社になる動画戦略

採用ブランディングとは|中小企業が選ばれる会社になる動画戦略

「求人広告にお金をかけても応募が来ない」「採用してもすぐに辞めてしまう」というご相談を、当社にも繰り返しいただきます。給与水準を上げても根本解決にならない、そんなお悩みを抱える経営者の方は少なくないのではないでしょうか。

採用ブランディングとは、応募が来てから対応するのではなく、応募が来る前に「選ばれる会社」を作る経営施策のことです。給与だけで大企業と勝負できない中小企業ほど、経営者の想いや会社の温度を伝える採用ブランディングの効果が大きく出る領域だと、当社は考えています。

本記事では、採用ブランディングの本質から、5ステップの実装手順、想いを動画で形にする選択肢、失敗パターンと回避策まで、私たちが173本の経営者ストーリーを形にしてきた現場経験から整理しました。お役に立てれば嬉しく思います。

INDEX目次

目次

採用ブランディングとは|中小企業の現場から見た意味

採用ブランディングという言葉は、ここ数年で広く使われるようになりました。一方で「採用サイトを作ること」と混同されている場面も多く見られます。当社が経営者の方々と対話を重ねてきたなかで感じる本質的な意味を整理します。

採用広告 vs 採用ブランディング(5軸比較)
比較軸採用広告採用ブランディング
目的応募の獲得選ばれる会社になる
時間軸出稿中のみ3年以上の積み上げ
主な施策媒体出稿経営者ストーリー発信
成果指標応募数志望度・定着率・紹介比率
コスト構造掲載のたび費用発生資産化で広告費削減
広告は出稿を止めれば応募も止まりますが、ブランディングは経営者の想いと社員の体験を資産として積み上げていく取り組みです。

採用広告と採用ブランディングの違い

採用広告は短期的に応募を集める施策、採用ブランディングは中長期で「選ばれる会社」になる経営施策です。広告は出稿を止めれば応募も止まりますが、ブランディングは経営者の想いと社員の体験を資産として積み上げていく取り組みといえます。

中小企業庁『中小企業白書』でも、中小企業の採用課題として「応募数」「採用後の定着」が継続的に上位に挙げられています。広告だけでは解決しない構造的課題への打ち手として、ブランディングが注目を集めています。

なぜ中小企業ほど採用ブランディングが効くのか

給与水準で大企業と勝負できない中小企業が、応募者から選ばれるためには「ここで働く意味」を経営者の言葉で伝えるしかありません。組織が小さいほど、社員一人ひとりが会社の顔となるため、ブランドの浸透も速いという特徴があります。

当社が経営者取材を重ねてきた経験では、社員数20〜50名の規模で採用ブランディングに本気で取り組んだ会社が、紹介採用が4割を超える状態にまで変化したケースもありました。組織の小ささは弱みではなく、ブランディングにおいては強みになりうるのです。

応募者が会社を選ぶ判断軸の変化

Z世代を中心に、「給与」「福利厚生」だけでなく「企業の存在意義」「経営者の人柄」を重視する応募者が増えています。求人サイトの待遇情報を比較するだけでなく、SNSや動画で経営者の発信を確認してから応募するという行動も一般化してきました。

応募者が会社を判断する情報源が変わってきたなかで、経営者がどう想いを伝えるかが、応募の入り口で大きな差を生む時代になっています。

採用ブランディングが中小企業にもたらす変化

採用ブランディングを実装した中小企業では、応募の質と量、定着率、採用コストの3領域で変化が生まれてきます。当社が支援してきた現場で実際に起きた変化を整理しました。

採用ブランディング前後の変化(5軸比較)
領域実装前実装後(6〜18ヶ月)
応募の質志望度に幅面接通過率2倍超
志望度条件比較で迷い面接前から志望度高
入社後定着率早期離職多発ミスマッチ激減
採用広告費月数十万円大幅削減(ゼロ事例あり)
紹介採用率10%未満40%超の事例も
数字の絶対値より、応募者の心のなかで「この会社で働きたい」という気持ちが立ち上がる構造が変化のポイントです。

応募者の質と志望度の変化

採用ブランディングが進むと、面接段階での「志望度」が大きく変わります。経営者の想いや会社の温度を理解したうえで応募してきた人材は、面接の冒頭から会話の解像度が違うものです。

当社が支援してきた現場では、面接通過率が2倍以上に上がった事例もありました。応募数の数より、「会いたいと思える応募者」が何名いるかという質的指標で見ると、ブランディングの効果が立体的に見えてきます。

入社後の定着率と離職コスト

経営者の想いに共感して入社した人材は、入社後のミスマッチが起こりにくい傾向があります。「思っていた会社と違う」という早期離職が減ることで、採用コストの再投資が必要なくなります。

採用1人あたりの広告費・面接コスト・教育コストを合算すると、中小企業でも50〜200万円規模の投資になります。これが3年以内に離職となれば、すべてが回収不能なコストになってしまいます。定着率の向上は、見えづらいですが大きな経営インパクトを持つ領域です。

採用広告費の劇的な削減効果

採用ブランディングが浸透すると、紹介採用・指名応募が増えていきます。当社が支援してきた中小企業のなかには、月に数十万円かけていた採用広告を半年でほぼゼロにできたケースもありました。

累計1.8億円の実績を背景に、当社は広告費をかけずに事業を続けてきました。「広告費なしで成り立つ会社」は、採用ブランディングの究極の到達点のひとつといえるのではないでしょうか。

採用ブランディングを進める5ステップ

応募が来てから対応するのではなく、応募が来る前の段階で「選ばれる会社」を作る5ステップを整理しました。当社が現場で大切にしている順序です。

採用ブランディングを進める5ステップ
STEP 1
社員視点で棚卸し
主体: 経営者+人事
期間: 2〜4週
成果物: 魅力リスト
STEP 2
ターゲット言語化
主体: 経営者+幹部
期間: 1〜2ヶ月
成果物: 人材像A4
STEP 3
経営者ストーリー
主体: 経営者+広報
期間: 1〜3ヶ月
成果物: 動画・記事
STEP 4
接点体験設計
主体: 各部門
期間: 継続
成果物: 接点改善
STEP 5
KPI運用
主体: 経営者+人事
期間: 四半期
成果物: KPIレポート
核心: 応募が来てから対応するのではなく、応募が来る前の段階で「選ばれる会社」を作る5ステップが王道です。

STEP1 自社の魅力を社員視点で棚卸す

最初に取り組むべきは、自社の魅力を社員視点で棚卸すことです。経営者が考える魅力と、社員が実感している魅力は意外と違うことがあります。「なぜ自社で働き続けているか」を5〜10名にヒアリングするところから始めます。

社員の言葉のなかには、経営者が気づいていない魅力が眠っていることが多くあります。社員が日常で感じている価値こそ、応募者にもっとも届く言葉になっていきます。

STEP2 ターゲット人材像を解像度高く言語化

「どんな人と一緒に働きたいか」を、解像度高く言語化していきます。年齢・スキル・経験だけでなく、価値観・働き方の好み・大切にしている信念まで言葉にしておくと、メッセージのターゲットがブレなくなります。

ターゲットが曖昧なまま発信を続けると、誰にも刺さらないメッセージになりがちです。一人の理想的な人材像を思い浮かべながら言葉を作っていく姿勢が、現実的だと感じています。

STEP3 経営者の想いをストーリーで発信

棚卸した自社の魅力とターゲット人材像をもとに、経営者の想いをストーリー化していきます。創業時の原体験、お客様との出会い、これから目指していきたい未来。経営者ご自身の言葉で語られる物語が、応募者の心に届く資産となっていきます。

当社が大切にしている対話の場面でも、経営者の方の原体験を引き出すところに時間をかけています。借り物ではない言葉でなければ、応募者には届かないと感じてきたためです。

STEP4 採用接点ごとに体験設計

求人サイト、自社採用サイト、エージェントとの面談、説明会、面接。応募者が会社と接触するすべての場面で、ブランドが体験として届くよう設計していきます。

たとえば説明会で社員の生の声を聞ける時間を設ける、面接で経営者が必ず最後に登場する、内定通知に社長直筆のメッセージを添える、といった工夫が、応募者の印象を大きく変えていきます。

STEP5 採用KPIで運用を磨き続ける

応募数・面接通過率・内定承諾率・入社後定着率・紹介採用比率の5指標を四半期ごとにレビューしていきます。数字を眺めるだけでなく、現場の応募者の声、社員の感じ方も合わせて拾っていくのが現実解です。

採用ブランディングは作って終わりではなく、磨き続けるもの。社長自身が四半期レビューに立ち会うことが、形骸化を防ぐ最大の方法だと当社は考えています。

動画で経営者の想いを伝える選択肢

求人票や採用サイトのテキストだけでは、応募者に経営者の人柄や会社の温度は伝わりにくいものです。当社が大切にしている動画という選択肢の意味を、お話しします。

採用動画 3つの効果
5,000
情報量
同じ時間でテキストの約5,000倍の情報を扱える
22
印象
経営者の表情・声色まで届くため記憶に残りやすい
60%
視聴維持率
経営者ストーリー動画は最後まで観られる傾向
採用の文脈では応募者が知りたいのは「待遇」より「ここで働く実感」。動画でしか伝えられない情報のなかに応募の決め手があります。

テキストでは届かない経営者の温度

人が同じ時間で受け取れる情報量は、テキストと動画で大きく違うといわれています。動画はテキストの約5,000倍とも称されますが、それ以上に表情・声色・間合いといった人としての温度までが伝わる媒体だと感じています。

採用の文脈でいえば、応募者が知りたいのは「待遇」より「この会社で働く実感」です。経営者がどんな表情で語るか、社員がどんな声で会社の話をするか。動画でしか伝えられない情報のなかに、応募の決め手があるのではないでしょうか。

応募者が動画を観て志望度を高める仕組み

応募者が会社の動画を観るタイミングは、求人サイトを見た直後、自社採用サイトを訪れた瞬間、面接前夜などです。テキストで興味を持った応募者が、動画で経営者の想いに触れたとき、志望度が一気に高まる現象が起きます。

当社の現場では、印象が22倍上がる、視聴維持率が60%を超えるといった効果が見られてきました。数字の絶対値より、応募者の心のなかで「この会社で働きたい」という気持ちが立ち上がる構造そのものが、動画という選択肢の価値だと感じています。

173本の制作実績から見えた共通点

当社はこれまで173本の経営者ストーリー動画を制作してきました。累計1.8億円の実績のなかで、採用ブランディングで成果を出された経営者の方々には共通点があります。それは「動画を作って終わりにしなかった」ことです。

動画を採用サイト、SNS、説明会、面接でも繰り返し活用し、半年・1年と運用を続けたとき、紹介採用比率が4割を超える、応募者の志望度が大きく上がる、といった変化が現れます。

【背水の陣からの累計1.8億円】 当社は創業時、広告費をかけずに事業を始めました。1ヶ月後に160万円の売上を達成し、それから経営者ストーリー動画という形にこだわり続けてきました。213回のセミナーで2,000名以上の経営者の方とお会いし、1,200人の体験セッションを通じてご縁を育ててきました。広告に頼らない事業の作り方は、採用にも応用できると、当社の経験は教えてくれています。

採用ブランディングの失敗パターンと回避策

採用ブランディングに取り組んだものの成果が出ない、という相談が当社にも届きます。現場で繰り返し伺ってきた失敗の構造を、3つの典型パターンとして整理しました。

採用ブランディング失敗パターンの2×2マトリックス
社員巻き込み度:高
社員巻き込み度:低
経営者の関与度:高
理想型
経営者×社員 共創型
経営者が想いを語り、社員ヒアリングをもとにストーリー化。応募者に本物が届くタイプ。
失敗 1
経営者一人語り型
経営者の想いだけ前面に出るが、現場の実態とズレ。入社後ミスマッチで離職多発。
経営者の関与度:低
失敗 2
採用サイト満足型
制作会社にきれいなサイトを作らせるが、中身が借り物の言葉。応募者にも借り物として映る最頻パターン。
失敗 3
短期成果諦め型
半年〜1年で結果を求めて諦める。本質的に中長期施策なのに短期で判断してしまう。
回避策の核は「サイト制作は最終工程に置く」「社員ヒアリングを必ず実施」「着手前に3年続けると宣言する」の3点に集約されます。

カッコいい採用サイトを作って満足するパターン

最も多いのが、デザインの整った採用サイトを作っただけで終わってしまうパターンです。中身の言葉が経営者ご自身のものではなく、制作会社が作ったきれいなコピーになっており、応募者には借り物として映ってしまいます。

回避策は、サイト制作を「最終工程」と位置づけることです。社員ヒアリング、ターゲット言語化、経営者ストーリー化を経たうえで、最後にデザインに落とし込む順序を守ることが大切ではないでしょうか。

経営者の想いが社員と食い違うパターン

経営者が掲げる会社の魅力と、現場の社員が実感している魅力が大きく違うケースも多く見られます。応募者は採用サイトで魅力に共感して入社しますが、現場で違いを感じて早期離職してしまいます。

回避策は、社員ヒアリングを必ず実施することです。社員の言葉のなかから自社の本物の魅力を見つけ、そこから経営者のストーリーを編集していく順序を踏むと、メッセージと現場のズレが小さくなります。

短期成果を求めて1年で諦めるパターン

応募数が思ったほど増えない、1年経っても効果を感じないという理由で、採用ブランディングを諦めてしまうパターンも見受けられます。本質的に中長期の経営施策であるにもかかわらず、半年単位で結果を求めてしまうのです。

回避策は、着手前に「3年間続ける」と社長自身が宣言することです。短期成果を期待しないと決めることが、結果として最短で成果が出る道だと、当社の現場では感じてきました。

今月から動かせる3つの一歩

採用ブランディングを本気で進めたい経営者の方が、今月から動かせる3つのアクションをまとめました。完璧な戦略より、最初の一歩が組織を変えていきます。

今月から動かせる3つの一歩
01
社員5名にヒアリング
所要:15分×5名
期待効果:「なぜ自社で働き続けているか」を聞く。経営者が気づいていない自社の魅力が眠っている
02
ターゲット人材像A4一枚
所要:60分(経営者)
期待効果:年齢・スキルだけでなく価値観・働き方の好み・信念まで言語化
03
1分の経営者メッセージ撮影
所要:30分(経営者)
期待効果:スマホ自撮りで十分。「なぜこの会社を作ったか」を自分の言葉で語る
完璧な戦略より、最初の一歩が組織を変えていきます。

社員5名に「なぜ自社で働き続けているか」を聞く

最初の一歩は、社員5名に「なぜ自社で働き続けているか」を聞くことです。15分の雑談でかまいません。社員の言葉のなかに、経営者が気づいていない自社の魅力が眠っているものです。

聞いてみて初めて、自分が思っていた自社の魅力と社員が感じている魅力のズレに気づきます。そのズレが、採用ブランディングの出発点になっていきます。

ターゲット人材像をA4一枚に描いてみる

次に、「どんな人と一緒に働きたいか」をA4一枚に描いてみてください。年齢・スキル・経験だけでなく、価値観・働き方の好み・大切にしている信念まで言語化します。

完璧な人材像である必要はありません。書き出すプロセスのなかで、自分が本当に求めている人物像の解像度が上がっていきます。

1分の経営者メッセージを撮影してみる

最後に、応募者に向けて1分の経営者メッセージを撮影してみてください。スマートフォンの自撮りで構いません。「なぜこの会社を作ったか」「どんな人と一緒に働きたいか」を、自分の言葉で語ってみます。

撮ってみると、自分の言葉のどこに迷いがあるか、どこに芯があるかが見えてきます。当社では、こうした1分の試作から採用動画の制作が始まることも少なくありません。

これからの採用は、待遇の比較だけでなく「経営者の想いへの共感」で決まる時代になっていくのではないでしょうか。

当社感動ムービー®は、これまで173本の経営者ストーリーを形にしてきました。累計1.8億円の実績を背景に、現場の経営者の方々と一緒に、想いを言葉と映像に変える時間を大切にしています。

もしご興味があれば、お気軽にお問い合わせください。

よくある質問

採用ブランディングと採用広告はどう違いますか

採用広告は応募を集める短期的な施策、採用ブランディングは「選ばれる会社」になる中長期の経営施策です。広告だけで採用を続けると人件費の構造的負担が増えますが、ブランディングが機能すれば紹介・指名応募が増えて広告費を大きく下げられます。

中小企業に採用ブランディングは本当に必要ですか

むしろ中小企業ほど必要だと考えています。給与水準で大企業と勝負できない以上、「ここで働く意味」を経営者の言葉で伝えるしかありません。当社が経営者の方への取材を重ねてきた経験では、規模が小さい会社のほうがブランディング浸透が速いという傾向もあります。

採用ブランディング動画にはどんな内容を入れますか

経営者の創業ストーリー、社員が日常で感じている自社の魅力、入社後にどんな成長があるのか、の3要素が定番です。当社では制作前に経営者の方と数時間の対話の時間をいただき、その方ならではの言葉を引き出すことを大切にしています。

動画は何分くらいが応募者に届きますか

経営者ストーリーは3〜5分、社員インタビューは2〜3分、会社紹介は90秒以内が一つの目安です。当社の現場では視聴維持率60%を超える長尺動画もありますが、それは経営者の言葉に芯があるからこそ届くものだと感じています。

採用ブランディングの効果はどれくらいで現れますか

応募数の変化は3〜6ヶ月、定着率や紹介採用の増加は1年以上が目安です。短期的な効果を求めると本質を見失いやすい領域です。当社が支援してきた現場でも、腰を据えて取り組まれた会社ほど大きな変化を実感されています。

採用ブランディングの予算感はどれくらいですか

動画制作の規模やサイト改修の有無で変動しますが、最低限の体制なら数十万円から始められます。広告費を月数十万円かけ続ける構造から脱却できれば、年間で数百万円規模のコスト削減につながるケースもあります。

あなたの会社は、応募者にどんな言葉で選ばれているでしょうか。社員は自社の魅力を、自分の言葉で語れているでしょうか。

この記事を書いた人
感動ムービー編集部(株式会社感動ムービー)
公開日: 2026年6月12日 / 最終更新日: 2026年6月12日

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