昨年、私はアメリカ・ハリウッドの国際映画祭の舞台に立っていました。主演を務めた舞台『砂曼荼羅』の上映と一緒に、自分の人生をそのまま描いた感動ムービー®を流したのです。慣れない英語で講演をしながら、私はひとつのことを、これまでで一番はっきりと確信していました。それは、私という人間がずっと大切にしてきた人生のテーマそのものでした。
ハリウッドの舞台で、自分の人生の物語を流した
舞台の上映と一緒に、私自身の人生を描いた一本の感動ムービーが流れました。スクリーンに映るのは、脚色でも作り話でもありません。私が実際に歩いてきた道でした。
27年間、私は会社員でした。そこから48歳で脱サラをして、この感動ムービーの仕事を始めました。俳優の道に進んだのは52歳です。正直に言えば、若い頃の自分に「いつかハリウッドの舞台で自分の映画を流し、英語で講演をするよ」と伝えても、絶対に信じなかったと思います。それくらい、思い描いていなかった景色でした。
英語はけっして得意ではありません。それでも、伝えたいことがあると、人は舞台の上に立てるのだと知りました。緊張よりも、この場に立てたことへの静かな感謝のほうが大きかったのを覚えています。
人は、理解し合うことで幸せになれる
英語で講演をしながら、私は自分の人生のテーマを、改めて強く確信しました。「人は理解し合うことで幸せになれる」。英語にすると、When we truly understand each other, we can find happiness. という一文になります。異国の舞台で、母国語ではない言葉でこれを話したとき、このテーマは国も文化も越えるものだと、体の芯で感じました。
なぜ、私がこのテーマにたどり着いたのか。それは、たくさんの人の人生の物語に立ち会ってきたからです。これまで信頼構築のセミナーには2,500人の方が参加してくださいました。ストーリーブランディングでは1,300人の物語をご一緒に組み立て、感動ムービーは180本以上を制作してきました。数え上げると大きな数字に見えますが、私にとってはひとつひとつが、一人の人の人生でした。
人の悩みは、突き詰めると人間関係・お金・健康の3つに集約されると言われます。そして、実に多くの人が、人間関係の悩みを抱えているそうです。私が現場で見てきた実感も、これに近いものでした。
では、その人間関係の悩みは、どこから来るのか。私が思うに、その多くは誤解やすれ違いから生まれています。相手のことを本当は知らないまま、こういう人だと決めてしまう。すると、関係はこじれていきます。ところが、互いの人生の物語を知った瞬間に、そこに理解が生まれます。「この人には、こんな背景があったのか」と分かると、相手の見え方が大きく変わるのです。私はこの瞬間に、これまで何度も立ち会ってきました。人が変わるのではなく、見え方が変わる。それだけで、関係は驚くほど穏やかになります。
偉そうに書いていますが、私自身、いまも人との関わりで迷うことはあります。48歳で会社を辞めたときも、不安がなかったわけではありません。ただ、自分の物語を正直に語り、相手の物語に耳を澄ませる。そのくり返しの中で、少しずつ確かになってきたのが、このテーマでした。理屈で導いた答えではなく、たくさんの人と過ごした時間が、私に教えてくれたことです。
一人イチムービーの時代を、本気で創りたい
こうして歩いてきて、いま私の中に見えてきたのは、もっと大きなミッションです。それは、人類のコミュニケーションという、いわば土台のOSそのものを、根底から書き換えたいということ。
大げさに聞こえるかもしれません。けれど、やろうとしていることはとてもシンプルです。すべての人が、自分の人生の物語を一本持っている。そんな「一人イチムービーの時代」を創りたいのです。誰もが自分のストーリーを持ち、お互いを理解して応援し合える。そういう世界が当たり前になったとき、人と人のつながり方は、根っこから変わると私は信じています。
私の夢は、世の中の人と人を理解の輪でつなぎ、幸せな人で溢れかえる世界を創ることです。感動ムービーという仕事は、そのための一歩だと思っています。一本の映像が、誰かとの誤解をほどき、応援に変わる。その積み重ねの先に、私の見たい景色があります。
あなたの物語も、必ず誰かの心を動かす
54歳を迎えたいま、振り返ると長い道のりでした。会社員だった自分も、脱サラをした自分も、舞台に立った自分も、地続きでつながっています。特別な才能があったわけではありません。ただ、自分の物語を語ることをやめなかっただけです。
これを読んでくださっているあなたにも、あなたにしか歩けなかった道があります。うまく話せなくてもかまいません。自分の物語を、少しだけ誰かに開いてみる。その小さな一歩が、人との関係を変え、思いがけない景色へ連れていってくれることがあります。私にとってのハリウッドの舞台も、もとをたどればそういう小さな一歩の続きでした。
もし、自分の物語を一度きちんと言葉にしてみたいと感じたら、体験セッションで私たちと一緒に振り返ってみてください。54歳。私にとっては、ここからが本当のスタートです。あなたの物語も、必ず誰かの心を動かすと、私は信じています。


























