あなたは、どれだけ丁寧に商品説明をしても、翌日にはお客様に忘れられてしまった経験はありませんか。スペックや価格を並べても、心に響かない。
そんなもどかしさを感じている経営者の方は少なくないのではないでしょうか。
実は、人の脳には「物語」で伝えられた情報を、単なるデータの22倍も記憶に残す仕組みがあることが、脳科学で証明されています。
弊社では、これまで173本の経営者ストーリーをイラスト動画にする「感動ムービー®」というサービスを提供してきました。セミナーを213回開催し、2,000名以上の経営者と対話する中で、ある共通の悩みを聞いてきました。
「自分の想いが、お客様に届かない」 「競合との違いを説明できない」 「価格でしか選ばれていない気がする」
今の時代、商品やサービスの機能だけでは差別化が難しくなっています。だからこそ、経営者の「人柄」や「想い」を物語として伝えることが、顧客との信頼構築において最も効果的な方法なのです。
目次
物語を聞くとき、脳の7つの領域が活動する
文字や数字だけの情報を処理するとき、私たちの脳は「言語野」と呼ばれる領域しか使いません。しかし、物語を聞いているときには、味覚、嗅覚、触覚、身体の動きを司る神経系など、7つもの領域が同時に活動することがわかっています。
たとえば、映画で主人公が崖の上に立つシーンを観ると、自分が危険なわけではないのに心臓がドキドキします。美味しそうに食事をしているシーンを観れば、自分も唾液が出てお腹が空いてきます。
これは、物語が「感情」に訴える力を持っているからです。人は日常生活で喜怒哀楽を感じますが、その時に脳内ではドーパミンという神経物質が放出され、「快楽」を感じます。ワクワク感やドキドキ感といった快感物質を生み出すのが、脳の報酬系と呼ばれる仕組みなのです。
当社の調査では、動画は文字の約5,000倍の情報量を伝えられることがわかっています。それも、ただ情報量が多いだけではありません。映像と音声、そして物語が組み合わさることで、視聴者の脳は語り手の体験を疑似体験し、まるで自分のことのように感じてくれるのです。
感情を伴う記憶は、脳に強く定着する
脳には、忘れても良い記憶と覚えておくべき記憶を仕分けする「海馬」という器官があります。この海馬のすぐ隣に、「好き嫌い」などの感情を判断する「扁桃体」があります。
感情を伴う記憶は、扁桃体が海馬を刺激するため、思い出として脳に強く定着することが様々な研究からわかっているのです。
これまでセミナーを開催した際、参加された経営者の約7割が「顧客との信頼構築」を課題として挙げました。その背景には、情報過多の時代において、単なる商品説明では埋もれてしまうという現実があります。
しかし、ストーリーテリングを活用すれば、より強く、より長く記憶してもらえます。価格競争から脱却し、あなたの想いや価値観で選ばれる存在になれるのです。
オキシトシンが信頼と共感を生み出す
アメリカの神経学者による研究では、物語が人間の行動に影響を与えることが明らかになっています。
病気にかかった2歳の男の子に関する悲しい動画を見たグループと見ないグループに分けて実験を行ったところ、動画を見た人々の脳からは「オキシトシン」という神経伝達物質が分泌されました。そして、オキシトシンの血中濃度が高い被験者ほど、その後お金を寄付する確率が高くなったのです。
オキシトシンは「親しみ」や「共感」を司るホルモンの一種です。この実験は、聞き手を「共感」させ、行動に具体的な影響を与える効果が物語にあることを実証しています。
弊社が大切にしている信念があります。それは「人は、理解し合うことで幸せになれる」という考え方です。この考え方は、創業者自身の経験から生まれたものでした。
若い頃、創業者は家族との関係に悩んでいました。しかし、ある出来事をきっかけに、「理解」することの大切さに気づいたといいます。それから、人と人が理解し合うためのツールとして、経営者のストーリーを動画にする仕事を始めたのです。
物語は語り手と聞き手の脳を同期させる
ストーリーテリングの際には、語り手と聞き手の脳の活動が同期し、両者の間に深いつながりと理解が生まれることが明らかになっています。
これは「神経結合」と呼ばれる現象です。あなたが自分自身の体験を話すことで、相手は脳内でイメージし、お互いの脳の同じ領域が活性化されることが脳科学で証明されています。
創業時、周囲からは「無謀だ」という声もありました。しかし、1ヶ月後には160万円の売上を達成。それから広告費をかけずに、累計で1.8億円の実績を積み重ねてきました。
なぜ、広告費をかけずに成果を出せたのか。それは、経営者の物語が持つ力を信じ、一人ひとりのストーリーを丁寧に形にしてきたからです。
感動ムービー®導入後、10日で300万円の売上を立てた企業もあれば、1回のプロモーションで500万円を超えた事例もあります。世界20カ国、600社以上で導入されている教育メソッド「ほめ育」の開発者、原邦雄氏からは「人生でNo.1の体験」という評価をいただきました。
失敗談こそ、最強の信頼構築ツール
全国35ヶ所でセミナーを開催し、2,000名以上の経営者とお話ししてきた中で、見えてきたことがあります。
それは、完璧な成功談よりも、挫折から這い上がったストーリーの方が圧倒的に記憶に残り、「自分もできるかも」と思わせる力があるということです。
あなたの失敗体験は、実は最強の武器なのです。困難を乗り越えた経験、挫折から学んだこと。それらを物語として語ることで、聞き手の脳はあなたの体験を疑似体験し、強い共感と信頼を抱いてくれます。
購買の判断基準が「モノ」から「ヒト」へ移り変わっている今、経営者の人柄や想いが最大の差別化要因になります。
今日からできる、ストーリー活用の第一歩
では、具体的にどこから始めればいいのでしょうか。
まず、今日からできることは、自分の失敗体験を3つ書き出すことです。挫折から何を学んだのかを明確にしてみてください。失敗談こそ、聞き手の心を動かす最も強力な要素だからです。
1週間以内に試してほしいのは、自己紹介やプロフィールに「困難→挑戦→成長」の流れを盛り込むことです。完璧な経歴を並べるより、どんな壁を乗り越えてきたかを語る方が、人の記憶に残ります。
そして、継続的に取り組んでほしいのは、毎回の発信に「なぜこの仕事を始めたのか」というストーリー要素を1つ入れることです。たとえば、今週のSNS投稿に「実は昔、○○で失敗して…」から始まる投稿を1つ入れてみてください。
動画で表現する場合は、3分動画で「過去の自分(困難)→転機(出会い・決意)→現在(提供価値)」を語ると効果的です。表情と声のトーンで感情を伝えることで、脳内物質の分泌を促進できます。
ただし、ストーリーが長すぎて要点がぼやけると逆効果です。3分以内、3つのポイントに絞ることを心がけてください。
メソッドを無料で学べます 「困難→挑戦→成長」のストーリーを見つけるワークシートと、
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スティーブ・ジョブズも活用したストーリーの力
Apple共同創業者のスティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチをご存知でしょうか。
「養子→大学中退→ガレージ起業→追放→復帰」という物語構造で語られたこのスピーチは、世界中の人々の記憶に残り、1億2,000万回以上再生されました。
ジョブズは、単に「成功しました」とは語りませんでした。失敗や挫折、そこから学んだことを物語として伝えたからこそ、多くの人の心に響いたのです。
当社では、これまで1,200人の経営者と体験セッションを重ねてきました。セミナーの満足度は96.8%をいただいています。それは、一人ひとりの経営者が持つ物語の力を信じ、それを最大限に引き出すお手伝いをしてきたからだと考えています。
まとめ
情報過多の時代だからこそ、物語の力が必要です。
脳科学が証明したストーリーテリングの効果は、単なるテクニックではありません。人と人が理解し合い、信頼を築くための本質的な方法なのです。
あなたのストーリーは、科学的に顧客の記憶に残り、信頼構築の最強ツールとなります。データより22倍記憶に残る物語の力を活用すれば、価格競争から脱却し、あなたの想いで選ばれる存在になれるのではないでしょうか。
まずは、今週のSNS投稿に「実は昔、○○で失敗して…」から始まる投稿を1つ入れてみてください。あなたの失敗体験が、誰かの心を動かし、信頼を生むきっかけになるかもしれません。
弊社が創業以来、一貫して大切にしている考え方があります。それは「人は、理解し合うことで幸せになれる」という信念です。あなたの物語を通じて、お客様との理解が深まり、幸せな関係が築けることを願っています。




























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