専門性だけでは売れない時代の、唯一無二ポジション確立法

「資格も実績もあるのに、なかなか選ばれない」。 そんな悩みを抱えるコーチやコンサルタントが増えています。

当社がこれまで2,000名以上の経営者とセミナーで対話してきた中で、見えてきた共通点があります。それは、専門性の高さと、売れることは別の話だということです。では、何が「選ばれる人」と「選ばれない人」を分けているのでしょうか。

この記事では、「専門性×人間性」という2軸で自分のポジションを可視化し、価格競争から抜け出すための考え方をお伝えします。

My Vision
Core Values
自分の強み 1. 専門性を磨き続ける力 2. 相手に寄り添う共感力 3. 言葉にする勇気 4. 経験を物語に変える力
専門性 x 人間性
人間性 専門性 選ばれる人 好かれる人 詳しい人 埋もれる人
自分のビジョンと強みを言語化する
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「知識の専門性」だけでは差別化できない理由

AIの普及が変えた、専門知識の価値

ChatGPTをはじめとする生成AIの登場で、「知識を持っていること」の希少性は急速に低下しています。法律の基礎知識も、税務の考え方も、マーケティングの理論も、今や誰でもすぐに調べられる時代です。

かつては「資格を持っている人に聞く」という動機が強くありました。しかし今、クライアントが専門家を選ぶ基準は静かに変わっています。「この人だから話したい」「この人なら分かってくれそう」という感覚が、意思決定の中心に移ってきているのではないでしょうか。

「すごいけど、近寄りがたい」という落とし穴

当社のセミナーで参加者に「自己紹介で意識していること」を聞くと、約7割の方が「実績や資格を並べている」と答えます。しかし同時に「それでも問い合わせが増えない」という声も多くいただきます。

実績の羅列は、確かに信頼性を高めます。ただし、そこに人間的な文脈がないと「すごいけど近寄りがたい」という印象を与えてしまいます。クライアントは、その専門家が自分の状況を本当に理解してくれるかどうかを、無意識に探っています。

「専門性×人間性」マトリクスで自分を可視化する

2軸マトリクスとは何か

縦軸に「人間性・ストーリー(低〜高)」、横軸に「専門性(低〜高)」を置いた4象限のマトリクスです。多くの専門家は「高専門性×低人間性」の象限に位置しています。

狙うべきは「高専門性×高人間性」の象限です。当社がこれまで支援してきたクライアントの中でも、この象限に意識的に移行した方ほど、問い合わせの質が変わり、成約率や客単価が大きく改善するという変化を多数見てきました。

以下の図でご自身の現在地を確認してみてください。

「専門性 x 人間性」マトリクス
人間性・ストーリー
親しみやすいが
根拠が薄い
唯一無二ポジション
(選ばれ続ける)
埋もれてしまう
すごいけど
近寄りがたい
専門性

競合との差は「原体験」にある

同じ社会保険労務士でも、労務管理の教科書的な知識を伝える人と、「自分が過労で倒れた経験があるから、同じ思いをさせたくない」と語る人では、クライアントの受け取り方がまったく異なります。

実際に、ある社労士の方(仮名・中村氏)が自身の体験を専門知識と組み合わせた発信を始めたところ、相談単価が35万円から85万円へ上昇したという事例があります。変わったのは、専門知識ではなく「伝え方の文脈」でした。

専門知識を「なぜ自分がこれを学ぶことになったか」という原体験とセットで語ること。それだけで、競合との差別化は大きく変わります。

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今日から実践できる3つのステップ

ステップ1:「専門分野×個人エピソード」を書き出す

まず、A4用紙1枚を用意してください。左半分に自分の専門分野と実績を、右半分に「最も個人的な理由」となるエピソード3つを書き出してみてください。

「なぜこの仕事を選んだのか」「どんな失敗や挫折が転機になったか」「どんな人を助けたいと思っているか」。この問いへの答えが、あなたのポジションの核になります。まず3行でいいので、書いてみることをおすすめします。

ステップ2:マトリクスを書いて競合と比較する

1週間以内に、2軸マトリクスを実際に紙に書いてみてください。自分の位置と、思い浮かぶ競合3〜5人の位置を書き込んでみます。

「競合はどの象限に固まっているか」「自分がそこからズレているとしたら、どちらの方向か」を見ると、差別化のヒントが見えてきます。多くの場合、競合は「高専門性×低人間性」の象限に密集しているため、人間性の軸を上げるだけで独自のポジションが生まれます。

ステップ3:「専門知識×個人体験」コンテンツを毎月1本発信する

継続的な実践として、月に1本だけ「専門知識と個人体験を組み合わせたコンテンツ」を発信してみてください。

動画であれば「資格・実績の紹介」と「それを目指した人間的な理由(失敗・挫折)」を交互に見せる構成が効果的です。文章であれば、専門的な考察の前に「なぜ自分がこれを大切にしているか」を必ず一段落入れるだけで、読まれ方がまったく変わります。

「専門コンテンツ発信」の型
専門知識 x 個人体験を組み合わせた3ステップ
1
原体験・理由を語る
「なぜ自分がこれを大切にしているか」を最初に伝える。読者との心理的距離を縮める導入パート。
○ 良い例 資格取得を目指した挫折と転機を語る
x 悪い例 いきなり実績の羅列から始める
2
専門知識・実績を示す
資格・数値・事例で信頼を裏付ける。人間味のある導入の後だからこそ、専門性が際立つ。
○ 良い例 具体的な数値や事例で裏付ける
x 悪い例 抽象的な感想だけで終わる
3
読者への問いかけで締める
行動を促す問いで余韻を残す。読者が自分事として考え始めるきっかけを作る。
○ 良い例 「あなたはどう思いますか?」と問いかける
x 悪い例 まとめて終わり、行動喚起なし

まとめ

AI時代において、「何を知っているか」の差は急速に縮まっています。逆に広がっているのは、「その人が何者で、なぜその仕事をしているか」という人間的な文脈の差です。

専門性を磨くことをやめる必要はありません。ただ、その専門性を「なぜ自分がここに至ったか」というストーリーと組み合わせてはじめて、真の差別化が生まれます。

弊社が大切にしている考え方があります。「人は、理解し合うことで幸せになれる」ということです。クライアントがあなたを選ぶのは、あなたの資格だけでなく、あなたという人間を理解しようとするからではないでしょうか。

まず今日、自分の専門分野を選んだ「最も個人的な理由」を3行で書いてみることから始めてみてください。

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