ダイレクト出版が扱う『ビジネスストーリーテリング』というキーワードで検索されている方は、書籍やセミナーで理論を学びたいと同時に、「実際に自社の物語をどう組み立てて、どう伝えるのか」に関心があるのではないでしょうか。
本記事では、ダイレクト出版が提唱するビジネスストーリーテリングの要点を整理したうえで、当社が1,200人の経営者と対話してきた経験から見えてきた「明日から使える3つの型」と、それを動画で伝える際の実装知をまとめました。書籍で学んだ理論を、自社の発信でどう活かすか。そのブリッジになれば嬉しく思います。
ダイレクト出版が提唱する「ビジネスストーリーテリング」とは
ダイレクト出版は、コピーライティングやマーケティング領域の実務書を数多く扱う出版社です。同社が発信する『ビジネスストーリーテリング』は、単なる語り口ではなく、顧客の意思決定を動かすための実務スキルとして位置づけられています。
出典:ザ・レスポンス/ダイレクト出版ビジネス書編集部 公式YouTube(2026年9月時点)
小川忠洋・2021年公開
ストーリーブランド戦略・2022年
ビジネス書編集部・2024年
書籍『ビジネスストーリーテリング』が扱っているテーマ
ダイレクト出版ビジネス書編集部が公開している解説動画『【シリコンバレー式】人を動かすプレゼンの極意 書籍ビジネスストーリーテリング』(YouTube・2024年10月公開、約7,858回再生)では、書籍のテーマが「事実の羅列では人は動かない」という前提から出発することが語られています。
数字やデータを揃えても、それだけでは人の記憶にも感情にも残らない。だからこそ、事実を『物語の器』に入れて渡す技術が経営者に必要になる、というのが同書の基本姿勢だと当社は受け止めています。
私自身、これまでに1,200人の経営者と体験セッションを重ねてきた中で、「話が伝わらない」と悩む方の多くが、この『器』を持たないまま事実だけをぶつけている、というパターンでした。


なぜ今、経営者にストーリーテリングが求められるのか
購買の判断基準が『モノ』から『ヒト』へ移り変わっている今、経営者の人柄や想いが最大の差別化要因になっていると考えています。似たような商品・サービスが並ぶ市場で、最後に選ばれる理由は「誰から買うか」に集約されていく傾向がある、というのが当社の実感です。
同じテーマを、ザ・レスポンスの動画『社長の最重要スキルは「ストーリーテリング」』(2026年5月公開、約3,075回再生)も同様に取り上げています。経営者本人が語れる状態を作ることの優先度の高さを、同社も繰り返し強調している印象です。
「情報を伝える」と「心を動かす」の違い
情報を伝えるだけなら、パンフレットやFAQで済みます。しかし心を動かすには、聞き手の中に「情景」が浮かぶ必要があります。当社の調査では、動画は文字の約5,000倍の情報量を伝えられることが分かっており、この『情景の再現力』が動画とストーリーの相性の良さを裏付ける理由の1つです。
あなたは、自社の強みを1分で説明するとき、事実の羅列に寄っていませんか。
売れるストーリーに共通する7つのパターン
ダイレクト出版の関連コンテンツで繰り返し語られてきたのが、大ヒット映画やベストセラー小説に共通する『物語の型』です。ザ・レスポンスの動画『売れるストーリーに共通する7つの共通点〜ストーリーブランド戦略より〜』(2022年公開、約17,476回再生)が代表的な入り口になります。
経営者ではなく顧客を主役に置く
顧客が抱える悩みを言語化する
権威と共感を両立する導き手として登場
明快で再現可能な方法を示す
次の一歩を具体的に案内する
動いた先の景色を描く
動かなかった場合のリスクを示す
出典:ザ・レスポンス『売れるストーリーに共通する7つの共通点』(2022年公開)
主人公(顧客)が抱える『欠乏』の描き方
ストーリーブランド戦略で最初に置かれるのは「主人公は誰か」という問いです。多くの経営者は自分を主人公にしてしまいますが、同フレームでは主人公は顧客だと定義されます。経営者は、その顧客を導く『ガイド役』に回るという構造です。
主人公を顧客に置いた瞬間、語るべき内容は「自分がどう頑張ったか」から「顧客が何に困っていて、どうなりたいか」へと大きく変わります。この置き換えだけで、話の説得力が変わるという声を、セミナー参加者からもよく耳にします。
ガイド役として登場する『経営者』の役割
ガイド役に求められるのは、権威と共感の両立です。実績や経験を示すことで信頼を得つつ、顧客の悩みに寄り添う姿勢を見せる。この二枚看板が揃うと、顧客は「この人ならわかってくれそうだ」と感じ始めるという構造だと捉えています。
当社がこれまで173本の経営者ストーリー動画を制作してきた中でも、ガイド役に徹した経営者ほど成約率が高くなる傾向がありました。
解決策・行動喚起・成功・回避すべき失敗の描き分け
7つの要素の後半は、「行動しなかった場合の失敗」と「行動した場合の成功」を対比で描くパートです。人は利得よりも損失に敏感だと言われますが、この構造はまさにそこを突いています。ただし脅しのような煽りに寄せると信頼を失うため、当社では「あなたが動かなかったら世界がどうなるか」ではなく「動いた先にどんな景色があるか」を主軸に描くケースが多いです。
ビジネスで使えるストーリーの5つの要素
ダイレクト出版の代表・小川忠洋氏がYouTubeで解説している『売れるストーリーに必要な5つの要素』(2021年公開、約32,731回再生)は、経営者が自社の物語を組み立てる際の実務的なチェックリストになります。
| 要素 | 役割 | チェック観点 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 登場人物 | 顧客と経営者が具体像として立ち上がる | 名前・職業・悩みが1文で書けるか | ザ・レスポンス『5つの要素』2021 |
| 葛藤 | 乗り越える壁が明確にある | 「順風満帆」で終わっていないか | 同上 |
| 変化 | 始点と終点で人物が変わっている | before/afterを言えるか | 同上 |
| 具体性 | 固有名詞・数字が入っている | 「多くの人」を「173名」に置換できるか | 当社の運用ルール(自社実績) |
| 感情 | 起伏がある(悔しさ→希望など) | 語る側の温度が乗っているか | 当社セミナー213回の観察(自社実績) |
登場人物・葛藤・変化の3点セット
物語として成立する最低条件が、この3点セットです。誰が、何に、どう変わったのか。この3つが1文で言えれば、実はもう物語の骨は通っています。当社の体験セッションでも、まずここを整えるだけで、話の輪郭が大きく変わってきます。
「創業から10年で年商が伸びました。営業手法を工夫し、社員教育にも力を入れています」
登場人物・葛藤・変化が抜けており、聞き手の記憶に残らない
「創業直後、1ヶ月で160万円を売り上げた翌週、私は資金繰りで一晩眠れませんでした。ある顧客の一言で腹を括り、以来、広告費0で1.8億円の実績を積み上げています」
登場人物・葛藤・変化・具体数字・感情が揃うと『物語』に変わる
『感情の起伏』が生まれる場面設計
感情が動くのは、必ず「壁にぶつかった瞬間」と「それを乗り越えた瞬間」です。壁がなければ、乗り越えもない。成功談だけを並べた物語が響かないのは、この起伏が欠けているからだと感じています。
当社が経営者の方から取材する際も、あえて「一番苦しかった時期」を先に聞かせていただくのは、この起伏を生む素材を最初に押さえるためです。
抽象論ではなく『固有名詞』で語る意味
小川氏の解説の中でも、繰り返し出てくるのが「具体性」です。関連事例として、ザ・レスポンスの動画『ダイヤモンドを「永遠」にした女』(2023年公開、約1,460回再生)では、デビアスのキャッチコピー1本が業界の常識を書き換えた事例が紹介されています。
「多くの人が」「たくさんの企業が」といった抽象的な言い回しを、「173名の経営者が」「1,200回のセッションで」といった固有の数字に置き換えるだけで、文章の重みが変わってきます。
中小経営者が明日から使える3つの型(当社の実践知)
書籍で学んだ理論を、実際に経営者が自分の言葉で語れるようにする段階でつまずく方が非常に多いです。当社では1,200人の経営者と体験セッションを重ねてきた中で、必ずと言っていいほど機能する3つの型を見つけてきました。
型①:転機ストーリー(人生を変えた1つの出来事)
1つ目は、経営者自身の人生を変えた出来事に焦点を当てる型です。当社の創業ストーリーでも、この型を核に据えています。
「創業者は若い頃、家族との関係に悩んでいました。しかしある出来事をきっかけに、『理解』することの大切さに気づいたといいます。その気づきが、現在の『人は、理解し合うことで幸せになれる』という信念につながっています」——このように、原体験を1つの出来事に絞り込むと、聞き手の記憶に残る物語になります。
経営者の方には「これまでで、自分の考え方が最も揺さぶられた瞬間はいつでしたか」と問いかけると、多くの方が3秒以内に1つの場面を思い浮かべます。それが転機ストーリーの起点です。
型②:使命ストーリー(なぜこの事業を始めたのか)
2つ目は、事業の起点にある使命感を語る型です。「創業時、周囲からは『無謀だ』という声もありました。しかし1ヶ月後には160万円の売上を達成し、それ以降、広告費をかけずに累計で1.8億円の実績を積み重ねてきました」——このように、逆風と成果をセットで語ると、使命の強さが数字で裏付けられます。
ここで注意したいのは、使命を「立派な言葉」で語ろうとしないことです。むしろ「悔しさ」「怒り」「もう見過ごせない、と感じた瞬間」など、生々しい感情のほうが聞き手の心に届くという声を、当社セミナーの参加者2,000名からもいただいてきました。
型③:顧客ヒーローストーリー(お客様の変化を主役に)
3つ目は、自社ではなくお客様を主役に据える型です。ストーリーブランド戦略と最も相性が良く、B2B・B2Cを問わず使いやすい型でもあります。
例えば「導入前のA社は、営業資料が属人化して新人が育たない状況でした。導入から10日で300万円の売上を追加で立て、1回のプロモーションでは500万円を超える結果も出ています」といった具合に、顧客の景色の変化を描きます。ここで経営者は、その変化を伴走したガイドとして登場します。
なぜ経営者ストーリーは『動画』で伝えると強いのか
書籍やブログでストーリーを学んでも、いざ自社サイトやSNSに載せる段になると『長文になって読まれない』という声を多くいただきます。当社が動画に特化しているのは、この『届かない問題』への解答でもあります。
出典:当社の制作・調査データ(自社実績)
動画は文字の約5,000倍の情報量を届けられる
当社の調査では、動画は文字の約5,000倍の情報量を伝えられることが分かっています。同じ3分でも、テキストと動画では届く情報の密度がまったく違うという実感が、これまでの現場から積み上がってきました。
さらに印象という観点では約22倍の差があるとされ、「読まれない・忘れられる」という課題を根本から解ける手段が動画だと捉えています。
経営者の人柄は『声・間・表情』で決まる
文字にすると同じ内容でも、語る人の声のトーン、間の取り方、表情のわずかな動きで、受け取り方はまったく変わります。ザ・レスポンスの動画『価値を104倍に上げたストーリーの作り方』(2026年5月公開、約1,285回再生)でも、同様のニュアンスが語られていました。
経営者の人柄を伝えるうえで、動画という媒体が持つアドバンテージは非常に大きい。ここは強く言えるところです。
60%の視聴維持率を実現する尺と構成
当社が制作する経営者ストーリー動画の視聴維持率は、平均で60%前後に到達しています。一般的な企業紹介動画の維持率と比べても高い水準だと自負しています。
尺は3〜5分に収め、序盤30秒で「この人の話を聞きたい」と思わせる構成を組む。この設計を守れているかどうかで、視聴維持率は大きく変わってきました。
173本の制作から見えた『刺さるストーリー』の共通点
当社はこれまで173本の経営者ストーリー動画を制作してきました。累計1.8億円の実績、セミナー参加者2,000名、体験セッション1,200人という数字の裏側で、成功しているストーリーには一定のパターンがあります。
『成功談』ではなく『失敗と回復』を語ると刺さる
173本を並べて振り返ったとき、視聴後の反応が良かった動画には共通して失敗と回復のセットが入っていました。順風満帆だけの成功談は、意外にも記憶に残らないという傾向が見えてきています。
これは前述のストーリーブランド戦略とも重なりますが、視聴者は自分の物語に重ねられる素材を探しているから、というのが1つの仮説です。完璧な人ではなく、悩みながら進んできた人にこそ、共感が集まるという構造です。
10日で300万円、1回で500万円の売上事例に共通する構造
売上事例として振り返ると、10日で300万円の売上を立てた企業もあれば、1回のプロモーションで500万円を超えた事例もあります。共通していたのは、動画公開後にすぐ「問い合わせ」ではなく「感想」が届いていた点です。
感想が先に届く動画は、視聴者との信頼構築が動画1本で済んでいる証拠だと受け止めました。営業する前に「この人と話したい」を作れているかどうか。ここが分岐点でした。
『語らない方が伝わる』ケースの見極め方
一方で、詰め込みすぎて逆効果になるケースもあります。制作の現場では「入れたい情報を全部入れると、何一つ残らない動画になる」という逆説的な現象を何度も見てきました。
満足度は96.8%をいただいていますが、その裏側では「何を捨てたか」の判断こそが品質を作っているという実感が積み上がってきました。全国35ヶ所でセミナーを開催してきた中でも、この『引き算の設計』を体系化して伝えるパートに、最も反響をいただきました。
ダイレクト出版の学び × 感動ムービー® の実装
ダイレクト出版のコンテンツで理論を学び、当社のようなサービスで動画として実装する。この二段構えは、多くの中小経営者にとって現実的な選択肢の1つだと言えます。


まず1冊:どの本から入るのが実務的か
最初の一冊としては、ストーリーブランド戦略系の書籍か、ダイレクト出版が扱う『ビジネスストーリーテリング』の書籍のいずれかが入りやすいです。動画で概要を掴んでから書籍に入ると、理解の速度が上がるという声を体験セッション参加者からいただいてきました。
次に1本:15分の体験セッションで語ってみる
理論だけを溜め込んでも、自分の言葉にはなりません。第三者に問いかけられて初めて出てくる言葉があります。当社の体験セッションでは、1,200人の経営者にこの「引き出し」の場を提供してきました。
原邦雄氏(世界20カ国・600社以上で導入されている教育メソッド『ほめ育』の開発者)からも「人生でNo.1の体験」という評価をいただいており、外部の目で棚卸しする価値を実感していただけているのではないかと考えています。
そして1動画:伝わる状態にして届ける
棚卸しした素材を、動画という『器』に入れて世の中に届ける。ここまでを一連の流れとして設計できると、書籍で学んだ内容が売上や採用の成果につながっていく可能性が広がります。
これからの時代、経営者の人柄や想いをどう伝えていくかが、ますます重要になっていくのではないでしょうか。あなたは、自社の物語を「学ぶ」段階で止めていませんか、それとも「伝わる状態で届ける」段階まで踏み込んでいますか。
よくある質問(FAQ)
Q1. ダイレクト出版のビジネスストーリーテリングとは何ですか?
コピーライティングやマーケティング関連の書籍を扱うダイレクト出版が刊行・紹介している『物語で顧客の意思決定を動かす技術』のことを指すのが一般的です。書籍『ビジネスストーリーテリング』や、YouTubeで公開されているストーリーブランド戦略の解説などが代表的な入り口になります。
Q2. 初めて学ぶなら、どの書籍・コンテンツから入るのがおすすめですか?
ストーリーブランド戦略系の入門動画を1本見てから、書籍『ビジネスストーリーテリング』を読むと理解が早いです。当社の体験セッション参加者にも同じ順番でおすすめしてきました。
Q3. ストーリーは自分1人で書けるようになりますか?
型を知れば、粗い下書きまでは1人でも書けるようになります。ただし『第三者からの問いかけ』で引き出される言葉が最も刺さるという体感があり、当社では体験セッションで棚卸しした内容を動画化する流れをおすすめしています。
Q4. 書籍で学ぶのと、動画で伝えるのはどう違いますか?
書籍は思考の設計図を得るのに向いており、動画は完成した物語を届けるのに向いています。当社の調査では、動画は文字の約5,000倍の情報量、印象で約22倍の差があるとされ、届ける段階では動画が優位に立つ場面が多いと考えています。
Q5. 中小企業でも効果は出ますか?
当社が制作した173本のうち、多くが従業員10名前後の中小企業や個人事業主の方の作品です。10日で300万円、1回で500万円といった売上事例も、大手企業ではなく中小規模の経営者から生まれてきました。規模の大小よりも、経営者本人が自分の言葉で語れているかどうかが分岐点になると捉えています。
Q6. どこから相談できますか?
当社では体験セッションを1,200人の経営者に提供してきました。ご興味があれば、まずは短い時間で「自社の物語がどんな型で語れるか」を一緒に整理する場からご案内しています。もし気になる方は、当社の公式サイトからお気軽にお問い合わせください。

























